「香港で働きたい人のために」香港のビザについて・

今日は、香港のビザについて・その2「香港で働きたい人のために」を、私の経験を踏まえて、お知らせしますね。


香港は、他の国に比べると、日本人が働く環境が揃っていて、香港政府の外国人受け入れ態勢も割りと整っているので、日本人にとって働きやすい国のひとつだと思います。

ただ香港政府としては、失業率を上げたくはないから自国民の雇用を確保しておきたい…というのが前提ですので、就労ビザ取得への道のりには、多少の条件がつきます。
基本的には「香港人では、代替できないポジション=日本人である必然性のあるポジション」への就職となります。
97年の返還前は、イギリス国籍保有者であれば、外国人でも就労ビザなしで働く事ができたのですが、返還後その制度も改正され、外国人への門戸は狭くなってきています。



では、私たち日本人が香港で働くための必須条件は何でしょう…。


〓日本語プラスもう1語学は当たり前

最初から厳しい事を言ってしまうと、最低1語学は話せないと、就職は難しいです。

日本から転勤になった方であれば、「日本語以外話せないので、通訳がついている」という方も結構います。確かに香港では、カタコト英語が少しだけ話せれば、生活していけますし…(^_^)

でもこちらに来てお仕事を探す場合は別!

面接では、ほとんどの企業が「英語(または中国語)で自己アピールして下さい」とリクエストします。
オフィスでも、ローカルスタッフと一緒に働いていくわけですから、コミニケーションレベルで結構ですので、日本語プラスもう1言語は必須です。

厳しい言い方をすると、日本の面接ではセールスポイントになるはずの「英語が話せる」という技能は、こちらでは当たり前になるわけです。

ただ、北京語が話せるのは、大きなセールスポイントになります。(たいがいは中国出張組になってしまいますが…(・_・;)



〓「自分はこれができる」と言い切れるものはありますか?

香港の就労ビザを取得する上で、必須なのは日本での職歴です。

だいたい目安としては、3年以上の職歴と言われていますが、大切なのは自分が自身を持ってアピールできる仕事面での技能があるかどうかという点です。

そして、その技能に適した職に就く事が、第2のポイントです。
よくあるのは、面接では人柄を買われて採用されたけども、その後のビザ申請で、日本でしていた事とあまりにかけ離れた仕事のため、ビザが下りず、採用取消になるケースです。

だから「私は日本で5年会計をしていたけど、香港ではツアコンとして働いてみたい」といった場合、ビザは下りません(>_<;)




では以上の2点を踏まえて、香港で就職を考える場合、どうすれば良いのでしょうか?


〓まず用意するもの

通常は、日本語と英語の履歴書両方が必要になります。

卒業証明書や資格試験の証明書、在職証明書等も必要です。できればオリジナルとコピー両方を持参した方が良いですね。

写真は香港でも、地下鉄の駅等に証明写真ボックスがあるので、そちらでも撮れますが、ある程度は準備しておいた方が良いですね。

ビーチサンダルで、ホテルのロビーを歩ける香港と言えども、就職にはやはりリクルートスーツがおすすめです。



〓観光ビザで香港に行く

後に詳しく述べていますが、香港のボーナス=ダブルペイがもらえる旧正月後に、スタッフの転職が頻繁に起こりますので、1月から3月末(日本の新年度)位までが一番入れ替えが激しく、就職活動におすすめの時期です。

現在日本人の観光ビザは3ヶ月に延びたので、案外と余裕がありますね。(私の時は、観光ビザがまだ1ヶ月だけだったので、途中中国に出入りして延長していました(笑)

宿泊先も、長期戦になるかもしれませんし、最初の面接で決まるかもしれませんので、柔軟な準備をしておきましょう。
連絡先がいろいろ変わると、企業や派遣会社からの連絡の行き違いも起こるので、宿泊先はなるべく変わらない方が良いですよ。



〓さて早速活動開始!

一番手っ取り早いのは、日系人材派遣会社に登録する事です。

香港にも、下記のような有名どころの人材派遣会社があります。
まずは、サイトをチェックして見ましょう!

パソナアジア www.pasona.com.hk
テンプスタッフ www.tempstaff.com.hk
アデコパーソネル www.adecco-asia.com/hkjapanese/

これらの日系人材派遣会社が紹介してくれるのは、やはり日系がほとんどです。

せっかく海外で働くのだから、外資や香港系に挑戦してみたい人は、地元の英字新聞「South China Morning Post」に入っている、クラシファイドをチェックしてみるのも手です。

特に土曜日版には、クラシファイドがたくさん入るので、雇用状況を把握するためにも、土曜日だけは「サウスチャイナ」を買って見てみるのも面白いかもしれませんよ。



〓よし面接にこぎつけたぞっ!

日系であれば、コツは日本の面接と変わりません。
ただ、外国での生活を懸念してか、環境適応力を問われる事が多いですね。

外資や香港系の場合は、交渉力が問われます。
お給料も交渉次第。
「キミは月給いくら欲しい?」と聞かれます。

企業が決めた枠にはまるのではなく、自分の価値や能力をアピールする面接姿勢が重要です。


★重要★
どちらにせよ、面接ではしっかりと、仕事内容や条件、福利厚生を確認しましょう!

香港では、ボーナスの代わりに「ダブルペイ」と言って、旧正月の月(1月か2月)に2ヶ月分のお給料がもらえます。最近は不景気になって、「ダブルペイなし」や「12.5ヶ月分(=ダブルペイが半月分しか付かない)」という企業も増えてきているので、ここも必ずチェックして下さいね。



〓やった〜!採用されたよ!

香港では、何でもスピーディー。
結果報告も数日以内という会社がほとんどです。

採用されたら、早速契約書を交わすわけですが、もう一度、条件等をしっかりチェックしましょう。



〓そしていよいよやってくる就労ビザの関門

香港の就労ビザには、必ずスポンサーが必要になるのですが、就職が決まった場合、その就職先企業があなたのスポンサーとなります。

会社によって、全部責任を持って申請してくれる会社と、申請必要資料だけを手渡され、自分でビザを申請しなくてはならない場合があります。

ビザ関連は全て、湾仔(ワンチャイ)の入国管理局(www.immd.gov.hk)で管理しているので、自分で申請する場合はこちらに相談に行く事になります。

ビザ代行サービス会社もありますが、結構費用がかさみます。



私の場合、実は日本での職歴がまるっきりないまま、香港に行きました(もともと就職するつもりはなかったので…(^_^;)
で、やはり人材派遣会社の人に「香港の就労ビザは絶対無理ですよ」と言われ、幸い中国語を話せたので、最初の1年半は香港のお隣の深セン(つちへんに川)で中国就労ビザで働き、職歴をつけてから香港に戻ってきました。

今となってはそれも良い経験でしたが、中国大陸でのお仕事は過酷なので、もし香港にターゲットをしぼっている方だったら、日本で職歴を積んでから挑戦する事をオススメします。

http://hkhanehana.seesaa.net/article/7314311.html

http://blogs.yahoo.co.jp/yuumiya1419/12819682.html